
「日立のらくメンテ搭載のドラム式洗濯機を使っているけれど、最近まったく乾かないし不具合かも?」とお悩みではありませんか。乾燥フィルターをなくしてお手入れが劇的にラクになると話題になった最新モデルですが、使い始めて数ヶ月から1年ほどで、乾燥に異常に時間がかかったり、生乾きになってしまったりするトラブルが多くのユーザーから報告されているんです。せっかく高いお金を出して「家事ラク」を目指したのに、これでは本当にガッカリしてしまいますよね。実はこの乾かないという問題、単なる使い方のミスではなく、らくメンテ特有の内部構造や隠れたフィルターの詰まりが原因になっているケースが非常に多いんです。さらに、日立公式からも一部のモデルに対して無償修理などの対応が発表されており、ただ自分で掃除を頑張れば直るという単純な話ではないこともわかってきました。この記事では、日立のらくメンテで乾かない不具合が起きてしまう根本的な理由から、自分でできるお手入れの限界、そして公式サポートへの修理依頼や業者による分解洗浄の必要性まで、分かりやすく徹底的に解説していきます。原因を正しく理解して適切な対処をすれば、また元の快適な乾燥機能を取り戻せるかもしれません。ぜひ最後までじっくりと読んで、ストレスのない洗濯ライフを取り戻すための参考にしてみてくださいね。
- 日立のらくメンテで乾燥ができなくなる構造的な不具合の原因がわかる
- 内部にある隠しフィルターの存在とほこり詰まりのメカニズムがわかる
- 日立公式が発表している無償対応の対象や修理依頼の目安がわかる
- 自分でできるお手入れの限界と業者による分解洗浄の必要性がわかる
日立のらくメンテで乾かない不具合の理由
日立のドラム式洗濯機における最大の目玉機能とも言える「らくメンテ」ですが、なぜこれほどまでに「乾かない」という不具合の声が多く挙がっているのでしょうか。ここでは、その根本的な原因となっているフィルターレス構造の落とし穴や、内部で密かに起こっているほこり詰まりのメカニズムについて、一つずつ詳しく解き明かしていきます。
フィルターレス構造に潜む落とし穴
日立の「らくメンテ」が発表されたとき、多くの人がその革新的な構造に驚きましたよね。それまでドラム式洗濯機の最大のストレスであった「乾燥するたびに毎回行う乾燥フィルターの掃除」をなくし、すべてのゴミを本体下部の大容量糸くずフィルターに集約するという画期的なアイデアでした。私自身も「ついにこんな便利な時代が来たか!」と感動したのを覚えています。しかし、長期間使い続けていくうちに、この「フィルターレス構造」そのものが、実は諸刃の剣であったことが明らかになってきました。
本来、乾燥フィルターというのは、衣類から出た細かいほこりや糸くずが、洗濯機内部の重要な経路(ヒーターや風の通り道)に侵入するのを防ぐための「関所」のような役割を果たしています。らくメンテでは、この関所をなくした代わりに、乾燥時に発生したほこりを水で洗い流して下の糸くずフィルターまで落とすという「自動おそうじ機能」を採用しています。しかし、この水で洗い流すという仕組みが、実際の洗濯環境では必ずしも完璧に機能しないことがあるんです。
衣類の素材(特にタオル類やフリースなどの毛抜けが多いもの)や、洗濯物の量、さらには使用している洗剤や柔軟剤の種類によっては、ほこりが水で綺麗に流れ落ちず、内部にベタベタと張り付いてしまうことがあります。
特に、柔軟剤をたっぷり使っている場合や、洗剤の溶け残りがわずかでもある場合、それらが接着剤の代わりとなってしまい、濡れたほこりがダクト(風の通り道)の壁面にガッチリとこびりついてしまいます。本来なら手前のフィルターでキャッチして人間の手で捨てられたはずのほこりが、フィルターレスになったことで洗濯機内部の奥深くへと入り込み、そこで蓄積してしまうんですね。これが、「らくメンテは最初だけしか快適じゃない」と言われてしまう最大の落とし穴かなと思います。画期的な機能だからこそ、設計上の想定を超える使用環境に弱いという弱点が露呈してしまったと言えるかもしれません。
内部の隠しフィルターが詰まる原因
「らくメンテは乾燥フィルターがないからお手入れ不要!」とカタログには書かれていますが、実はこれ、半分正解で半分は誤解を生む表現なんです。完全にフィルターがゼロになったわけではなく、ユーザーの手が届かない本体の奥深くに「内部フィルター(通称:隠しフィルター)」がひっそりと存在しているんですね。これが、乾かない不具合を引き起こす最大の元凶となっています。
日立のドラム式は、風アイロンという時速約300kmの高速な風を当ててシワを伸ばしながら乾燥させます。この強力な風に乗って、細かいほこりが本体内部をものすごい勢いで循環します。いくら水で洗い流す機能があるとはいえ、すべてのほこりを下まで落としきれるわけではありません。そこで、ヒーターや熱交換器などの心臓部をほこりから守るために、どうしてもユーザーからは見えない位置に目の細かいメッシュ状のフィルターを配置せざるを得なかったのだと思われます。
しかし、ユーザーはこの内部フィルターの存在を知りませんし、そもそも手が届かないようにネジなどでカバーされているため、日常的な掃除が不可能です。その結果、数ヶ月から半年、1年と使い続けるうちに、この隠しフィルターに湿ったほこりがミルフィーユのように分厚く堆積していきます。
隠しフィルターが完全に目詰まりを起こすと、乾燥のための温風が全く通らなくなります。人間が息を止めたまま走れないのと同じで、洗濯機も風が循環できなければ衣類の水分を飛ばすことができません。
この内部での詰まりが厄介なのは、外から見ても全く異常がないように見えることです。下部の糸くずフィルターは毎回綺麗に掃除しているし、洗濯槽の見た目もピカピカなのに、なぜか温風だけが出てこない。この矛盾した状況が、多くのユーザーを「故障だ!不具合だ!」とパニックに陥らせてしまう原因なんですね。結局のところ、ユーザーが掃除する手間を機械内部に押し込んだ結果、見えない部分での致命的な詰まりを引き起こしやすくなってしまったと言わざるを得ません。
乾燥時間が長くなる症状の主な特徴
日立のらくメンテ搭載モデルで、内部のほこり詰まりが進行してくると、ある日突然全く動かなくなるわけではなく、徐々に「おや?」と思うような初期症状が現れ始めます。その最も代表的で、かつ多くのユーザーが最初に気づくのが「乾燥時間が異常に長くなる」という不具合です。
通常、ドラム式洗濯機の洗濯〜乾燥コースは、衣類の量にもよりますが、おおむね2時間半から3時間程度で完了するように設計されています。洗濯を開始する際にディスプレイに「残り〇時間」と表示されますよね。しかし、隠しフィルターが詰まり始めると、洗濯機が「あれ?予定通りに水分が飛んでいないぞ」とセンサーで感知し、自動的に乾燥時間をどんどん延長していくんです。
| 正常な状態 | 不具合発生時の症状 |
|---|---|
| 表示された時間通りに終わる(約2〜3時間) | 表示時間が減らない、または増えていく |
| 乾燥終了後、衣類がフワフワに乾いている | 4時間以上かかっても一部が冷たく湿っている |
| 乾燥運転中の排気音がスムーズ | ファンが唸るような苦しそうなモーター音がする |
ひどいケースになると、朝に洗濯機を回して、夕方になってもまだ「乾燥中」のランプが点滅している、なんてことも珍しくありません。5時間も6時間も乾燥運転を続けているのに、いざ扉を開けてみると、衣類は生温かくて微妙に湿っている…。これは本当にストレスが溜まりますよね。
また、時間が長引くだけでなく、無理に長時間ヒーターやコンプレッサーを稼働させ続けるため、電気代が跳ね上がってしまうという二次被害も発生します。さらに、内部に熱がこもりすぎることで、ゴム部品が劣化したり、変な焦げ臭いようなニオイが衣類に移ってしまったりすることもあります。「最近、ディスプレイの残り時間が全然減らないな」と感じたら、それは内部で風が通らなくなっている深刻なサインだと受け止めて間違いありません。
公式が発表した不具合への対応状況
このような「らくメンテで乾かない」という声がSNSや口コミサイトで大量に溢れ返った結果、ついにメーカーである日立も重い腰を上げました。実は、2022年モデルとして発売された一部のらくメンテ搭載ドラム式洗濯機(BD-STX120H、BD-SX120H、BD-SV120Hなど)において、公式に不具合を認め、無償での部品交換や修理対応を行うという異例の発表がなされたんです。
日立の公式アナウンスによると、「使用環境によっては、乾燥経路に糸くずなどが付着・堆積し、乾燥時間が極端に長くなる、または乾きが悪くなることが判明した」と明記されています。これは事実上、フィルターレス構造による内部ダクトの詰まりが設計上の想定を超えて発生しやすいということをメーカー自身が認めた形になります。(出典:日立グローバルライフソリューションズ株式会社『ドラム式洗濯乾燥機(BD-STX120H、BD-SX120H、BD-SV120H)をご愛用のお客様へ』)
対象となる機種にお乗りの方で、すでに「乾かない」「時間がかかる」といった症状が出ている場合は、保証期間が過ぎていたとしても無償で点検・修理(対策部品への交換など)を行ってくれる可能性が高いです。
具体的な修理内容としては、単に内部に詰まったほこりを掃除して終わりというわけではなく、ほこりが溜まりにくく改良された「対策品の乾燥経路ユニット(ダクト部品)」に丸ごと交換するという大掛かりな作業になることが多いようです。これはユーザーにとっては非常にありがたい対応ですが、逆に言えば、部品そのものを改良版に交換しない限り、何度掃除してもまたすぐに詰まってしまう構造的な欠陥であったとも解釈できますよね。
もし、ご自宅でお使いの機種がこの対象型番に当てはまっている場合は、あれこれ自分で悩んだり掃除の仕方を模索したりする前に、真っ先に日立のサポートセンター専用窓口に電話をかけるべきかなと思います。公式が対応を約束している以上、これを利用しない手はありません。
洗濯槽クリーナーのお手入れと限界
公式の無償対応対象外の機種だった場合や、「まだ修理を呼ぶほどではないけれど、少し乾燥が弱くなってきた気がする」という段階で、多くのユーザーが試すのが「洗濯槽クリーナー」を使ったお手入れです。日立の取扱説明書にも、乾燥経路の汚れを洗い流すために、定期的な槽洗浄コースの実行が推奨されていますよね。
確かに、日立純正の洗濯槽クリーナー(SK-1500)などの強力な塩素系クリーナーを使い、長時間の槽洗浄コースを回すことで、ある程度の改善は見込めます。クリーナーの成分を含んだ水が、ドラムの裏側や一部の乾燥経路に跳ね返り、そこに付着した軽いほこりや洗剤カスを溶かして洗い流してくれるからです。「槽洗浄をしたら、糸くずフィルターにドロドロの塊がたくさん出てきて、乾燥時間が元に戻った!」という成功体験もネット上にはたくさんあります。
しかし、ここで知っておいていただきたいのが、洗濯槽クリーナーでは絶対に落とせない「限界」があるということです。前述した「隠しフィルター」や、そこに至るまでの入り組んだダクトの上部には、槽洗浄コースで回す洗浄水は物理的に届きません。水が届かない場所でカチカチに固まってしまったほこりや、熱で焼き付いてしまった繊維の塊は、いくら強力な洗剤を入れようが、何度槽洗浄を繰り返そうが、溶かすことは不可能なのです。
洗濯槽クリーナーは、あくまで「予防」や「軽度の汚れ」には効果的ですが、すでに風が通らないほど重症化したダクト詰まりを解消する魔法の薬ではありません。
「毎週のように高い純正クリーナーを買って槽洗浄しているのに、全然乾くようにならない…」と嘆いている方は、すでにクリーナーの限界を超えた部分で深刻な詰まりが起きている証拠です。これ以上洗剤に頼っても時間とお金の無駄になってしまう可能性が高いため、自分でできるお手入れの限界を潔く認め、次のステップである物理的な分解清掃や専門業者への依頼に舵を切るべきタイミングだと言えますね。
日立のらくメンテで乾かない不具合の対処法
日立の画期的な機能であるはずの「らくメンテ」で、まさかこんなに早く乾かない不具合に悩まされるなんて、本当にショックですよね。内部の隠しフィルターやダクトにほこりが詰まってしまう構造的な弱点が原因だと分かったところで、ここからは「じゃあ、具体的にどうやってこの状況を打開すればいいの?」という実践的な対処法について詳しく解説していきます。ユーザー自身でできる限界のお手入れから、プロの業者による分解洗浄、そしてメーカー修理に至るまで、状況に合わせたベストな選択肢を一緒に見ていきましょう。
ユーザー自身でできるお手入れの範囲
「日立のらくメンテが乾かない!」と焦ってすぐに修理を呼ぶ前に、まずはユーザーである私たち自身でできる限界までのお手入れを試してみることが大切です。先ほど「洗濯槽クリーナーには限界がある」とお伝えしましたが、それでも軽度の詰まりであれば、正しい手順でお手入れすることで不具合がスッと解消されることも実際に多いんですよ。
まず絶対に行うべきなのが、本体下部にある大容量の「糸くずフィルター」の徹底的な掃除です。らくメンテはここにすべてのゴミを集約する仕組みになっているため、ここが少しでも詰まっていると、上部から水で洗い流されたほこりが落ちてくる行き場を失い、結果として内部のダクトに逆流して滞留してしまいます。「約1ヶ月に1回のお手入れでOK」と謳われていますが、乾きが悪いと感じている時は、必ず「乾燥機能を使うたびに毎回」確認して、綺麗に洗い流すようにしてください。
糸くずフィルターだけでなく、フィルターを差し込む本体側の穴(受け口)の奥にも、ヘドロ状のゴミが溜まっていることがよくあります。使い古しの歯ブラシや綿棒などを使って、手の届く範囲で優しく掻き出してみてください。
次に、ドアの裏側やゴムパッキン周辺の拭き掃除です。乾燥時に発生したほこりが、静電気や結露によってゴムパッキンの隙間にびっしりと張り付いていることがあります。ここが汚れていると、扉がしっかりと密閉されず、せっかくの温風が外に逃げてしまって乾燥効率がガクッと落ちてしまいます。濡れたタオルやウェットティッシュで、ゴムの裏側までぐるりと一周、丁寧に汚れを拭き取りましょう。
そして、やはり月に1回は日立純正の洗濯槽クリーナー(SK-1500など)を使った、本格的な「槽洗浄コース(11時間など最も長いコース)」を実行してください。市販の安いクリーナーではなく、メーカー純正の強力な塩素系クリーナーを使うことが最大のポイントです。これで内部の軽い汚れや洗剤カスを溶かし落とすことができます。ただし、ご自身でドライバーを使って洗濯機の天板を開けたり、内部のダクトを無理やり分解したりするのは絶対にやめてください。感電や水漏れ、さらなる故障の大きな原因になり、メーカーの保証も一切受けられなくなってしまいます。あくまで「外から手の届く範囲」と「純正クリーナーの力」に頼るのが、ユーザー自身でできるお手入れの安全な限界かなと思います。
業者による分解洗浄の必要性


自分でお手入れを頑張っても、純正クリーナーを何度使っても、一向に日立のらくメンテが乾かないという不具合が直らない場合。それはもう、ユーザーの手が届かない深部(隠しフィルターや熱交換器周辺)で、ほこりがカチカチに固まってしまっている証拠です。こうなってしまったら、次に検討すべきは「専門業者によるドラム式洗濯機の分解洗浄」ですね。
プロのクリーニング業者は、専用の工具を使って洗濯機を安全に分解し、私たちが普段絶対に見ることのできない内部のダクトやヒーター周りを直接目で確認しながら掃除してくれます。らくメンテ特有の「水で流れきらなかった頑固なほこりの塊」も、高圧洗浄機や専用のブラシを使って根こそぎ綺麗に取り除いてくれるので、作業後は新品の時のような強力な温風と乾燥スピードが見事に復活します。私自身、実際に業者の分解洗浄の様子を見たことがありますが、ダクトの中から握り拳ほどの真っ黒なほこりの塊が出てきたときは、本当に鳥肌が立ちました。
| お手入れ方法 | 効果と届く範囲 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| ユーザーの掃除・槽洗浄 | 軽度の汚れ。表面と洗濯槽内のみ。 | 約2,000円(洗剤代) |
| 業者による分解洗浄 | 重度の詰まり。隠しフィルターやダクト深部まで。 | 約25,000円〜35,000円 |
ただし、業者に依頼する際に一つだけ大きな注意点があります。それは、「日立のらくメンテ搭載モデルの分解洗浄に対応している業者を選ぶこと」です。日立のドラム式は他メーカーに比べて構造が複雑で分解が難しく、さらにらくメンテという新しい機構を採用しているため、「日立の最新機種はお断りしています」という業者も少なくありません。依頼する前には必ず、ご自身の洗濯機の型番を伝え、らくメンテ機種の作業実績があるかどうかをしっかりと確認してくださいね。
費用の目安としては、出張費込みで25,000円〜35,000円前後が相場かなと思います。決して安い金額ではありませんが、高額なメーカー修理を呼んだり、新しい洗濯機に買い替えたりするよりははるかに安く済みます。「乾燥時間が長すぎて電気代がもったいない」「毎日コインランドリーに通っていて大変」という状況であれば、プロによる分解洗浄は非常にコストパフォーマンスの高い解決策だと言えます。
メーカーへ修理を依頼する適切な目安
プロのクリーニング業者に依頼する前に、あるいはクリーニングをしても症状が改善しなかった場合に、いよいよ検討しなければならないのが日立の公式サポートへの「メーカー修理」です。ただのほこり詰まりではなく、機械的な故障が原因で乾かない不具合が起きている可能性もあるからです。では、どのような症状が出たらメーカー修理を呼ぶべきなのでしょうか。
まず最も分かりやすい目安が、ディスプレイにエラーコードが表示されて洗濯機が止まってしまう場合です。例えば、乾燥運転中に「C02」や「C06」といった排水や乾燥に関連するエラーが頻発する場合、内部のセンサーが異常を検知しています。また、「F」から始まるエラーコード(F01など)が表示された場合は、ユーザー側では対処できない駆動系や基板系の深刻な故障を意味していることが多いため、迷わずコンセントを抜いてサポートセンターに連絡してください。
「キュルキュル」「ガラガラ」といった、購入当初にはしなかったような大きな異音が乾燥中に鳴り響く場合も、ファンモーターやベルトの劣化・破損が疑われます。これも早急なメーカー修理が必要です。
また、ヒーター自体が故障していて全く温風が出ていない(冷たい風しか循環していない)ケースや、ヒートポンプユニット(除湿や熱交換を行う心臓部)のガス抜けなどが起きている場合も、どれだけ内部を掃除しても洗濯物は絶対に乾きません。乾燥運転中の排気口に手を当ててみて、全く温かさを感じない場合は、部品の物理的な故障を疑いましょう。
メーカー修理を依頼した場合の費用ですが、センサーやベルトの交換程度であれば15,000円〜20,000円前後、ファンモーターやヒーターユニットといった重要部品の交換になると、部品代と技術料を合わせて30,000円〜50,000円以上の高額な出費になることも覚悟しなければなりません。
※これらの修理費用や症状の診断はあくまで一般的な目安です。実際の故障箇所や部品の価格改定により大きく変動する場合がありますので、正確な情報は必ず日立の公式サイトをご確認ください。また、最終的な判断や修理の依頼は専門家であるメーカーにご相談ください。
無償修理や部品交換の対象か確認する
ここがこの記事の中で最も重要なポイントの一つかもしれません。日立のらくメンテで乾かない不具合に悩んでいる方に絶対にお伝えしたいのが、「あなたの洗濯機が、メーカーの無償修理や部品交換の対象になっていないか、今すぐ確認してほしい」ということです。前半のセクションでも少し触れましたが、日立は一部のらくメンテ搭載モデルにおいて、乾燥経路にほこりが堆積しやすい構造的な問題を公式に認めています。
具体的には、2022年以降に発売された初期のらくメンテ搭載モデル(BD-STX120H、BD-SX120H、BD-SV120Hなど)が該当するケースが多いと報告されています。これらの機種を使用しており、「毎回お手入れランプが点灯する」「乾燥時間が極端に長い」「生乾きになる」といった不具合が発生している場合、通常の1年間のメーカー保証期間が過ぎていたとしても、特例として無償で対策部品(改良された乾燥経路ユニットなど)への交換を行ってくれる可能性があるんです。
ご自身の洗濯機が該当するかどうかは、本体の前面や扉の内側に貼られているシールに記載された「型番(品番)」をメモし、日立の公式サポートページで確認するか、専用の問い合わせ窓口に直接電話をして確認するのが最も確実です。
(出典:日立グローバルライフソリューションズ株式会社『重要なお知らせ(洗濯機)』)
もし対象機種であった場合、自分で一生懸命掃除をしたり、数万円払ってクリーニング業者を呼んだりするのは本当にもったいないですよね。メーカーが構造上の弱点を認め、対策された新しい部品を用意してくれているのであれば、それを利用しない手はありません。「もしかしたら私の使い方が悪かったのかも…」と遠慮する必要は一切ありません。「らくメンテなのに全く乾かないんですが」と、ありのままの症状をサポートセンターに伝えて、しっかりとプロの点検と適切な対応を受けてくださいね。
新機種への買い替えを検討する時期
さまざまな対処法を見てきましたが、日立のらくメンテで乾かない不具合に直面したとき、最終的な選択肢として浮上してくるのが「新しいドラム式洗濯機への買い替え」です。らくメンテ搭載モデルは2022年秋頃から登場した比較的新しい機能なので、「買ってまだ2〜3年しか経っていないのに買い替えるなんて…」とためらう気持ちは痛いほどよくわかります。
しかし、以下のような状況に当てはまる場合は、高額な修理費用を払い続けたり、毎日のように乾かないストレスに耐えたりするよりも、思い切って買い替えた方が、結果的に精神的にも金銭的にも楽になるケースがあるんです。
- メーカーの無償修理対象外の機種で、有償修理の見積もりが5万円〜8万円以上と言われた場合
- 一度業者に分解洗浄を依頼して綺麗になったのに、半年足らずでまたすぐに乾かなくなってしまった場合
- 家族が増えるなどして洗濯物の量が劇的に増え、現在の容量ではそもそも運用が追いつかなくなっている場合
ドラム式洗濯機は毎日使う「家事の要」です。これが機能しないと、コインランドリー代がかさむだけでなく、貴重な時間や心の余裕まで奪われてしまいます。
もし買い替えを検討するのであれば、次も日立を選ぶかどうかは慎重に判断したいところですよね。日立もこの初期のらくメンテの不具合を重く受け止めており、最新の2023年・2024年モデルでは、内部のダクト形状を見直したり、ほこりをより強力に洗い流すように水量を調整したりと、密かにマイナーチェンジを重ねて弱点を克服しようとしています。そのため、「やっぱり日立の風アイロン(シワ伸ばし機能)は手放せない」という方は、改良が進んだ最新の日立モデルを選ぶのも悪くない選択かなと思います。
逆に、「もう内部にほこりが溜まる構造自体が不安だ」という方は、パナソニックや東芝など、あえて従来通りの「手動の乾燥フィルター」を搭載している他メーカーのモデルを検討するのも一つの賢い防衛策です。フィルターの掃除という少しの手間を受け入れる代わりに、内部の深刻な詰まりリスクを減らすという考え方ですね。ご自身のライフスタイルと、どこに一番の価値(シワ伸ばしなのか、メンテナンスの確実性なのか)を置くかを基準に、後悔のない選択をしてくださいね。
日立のらくメンテで乾かない不具合まとめ
ここまで、日立のドラム式洗濯機の目玉機能である「らくメンテ」で発生している「乾かない・時間がかかる」という不具合について、その隠された原因から具体的な解決策まで、かなり深いところまで掘り下げて解説してきました。いかがだったでしょうか?
「乾燥フィルターをなくして、すべてのお手入れを月1回に集約する」というらくメンテのコンセプトは、忙しい現代人にとって夢のような機能でした。しかし現実には、衣類の素材や洗剤の使用量など、さまざまな要因が絡み合うことで、水で洗い流しきれなかったほこりが見えない内部のダクトや隠しフィルターに堆積してしまうという、構造的なジレンマを抱えていたことが分かりました。これが、どれだけ外側を綺麗にしていても洗濯物が乾かなくなってしまう最大の理由です。
もし今、ご自宅の洗濯機でこの不具合に直面しているのなら、まずは焦らずに以下のステップを踏んでみてください。
- まずは日立の公式サポートページで「無償修理や対策部品の交換対象機種」になっていないか型番を確認する
- 対象外であれば、糸くずフィルターの毎回掃除や、純正の洗濯槽クリーナーを使った徹底的な槽洗浄を試す
- それでもダメなら、高額なメーカー修理を呼ぶ前に、ドラム式対応のプロ業者による「分解洗浄」を検討する
「らくメンテ」という言葉の響きに甘えてお手入れを完全にサボってしまうのではなく、新しい技術だからこそ、ユーザー側もその特性(弱点)を理解し、正しい使い方と定期的なケアで寄り添っていく必要があるのかなと思います。せっかく縁あってご自宅にやってきた高級家電です。この記事でお伝えした対処法を一つずつ試していただき、再びあのフワフワでシワのない、気持ちのいい仕上がりを取り戻せることを心から願っています。毎日の大変なお洗濯、本当にお疲れ様です!最後までお読みいただき、ありがとうございました。

